秋って色で表すと「赤」ですよね。
その秋を赤のイメージにしているものに山のモミジの紅葉がありますよね。でもそれよりももっと派手な赤。真っ赤なのが彼岸花です。
あぜ道でみる彼岸花は、秋の黄色味をおびた太陽の光に照らされとっても綺麗なんです。
都会にお住いの方はなかなか見られないかもしれませんね。
私は大好きなのですが、小さい頃から教え込まれたイメージでいまだに怖いとまではいきませんがなんとなく命とか仏教とかを感じてしまいます。
そんな美しい彼岸花にまつわるいろんな事まとめてみました。
彼岸花ってどんな花なの?
彼岸花ヒガンバナは学術的には、多年草でヒガンバナ科ヒガンバナ属になります。
彼岸花はたくさんの名前をもち、リコリス、曼珠沙華(マンジュシャゲ、またはマンジュシャカ)などとも呼ばれます。
あぜ道などに自生し、秋に真っ赤な花をさかせます。
すっきりとした茎の上部に大ぶりな赤い花を咲かせますのでひときわ目をひきます。
「美しいものには棘がある」というように、この彼岸花は全体に毒があり、触れる程度では死には至りませんが食べたりすると死に至る事もあります。
特に球根にたくさんの毒を持っています。
彼岸花にまつわるちょっと怖い迷信
彼岸花は見た目は大好きですが幼い頃より植えつけられたイメージが未だ抜けきらず、なんとなく怖いイメージのままです。
彼岸花(マンジュシャカ)に関する迷信や言い伝え
・彼岸花を飾ると家が火事になる、死人が出る(おそらくこれが一番有名ですね)
・曼珠沙華に触ると手が腐る
・彼岸花を摘んで帰ると親が早死にする
・彼岸花が咲くと台風がこない
・床下に置くとネズミが逃げる
などとても怖い言い伝えがあります。
なんとなくこわいですよね。
その他、葉のない茎から伸びて咲く形が仏様の絵に書いてある華と同じなんだとも教えられましたのでとても敬うような気持ちもあります。
おそらくは、毒があるので、子供にむやみに触ったり近づいたりしないようにさせるためにつくったんだと思われますが、昔からの言い伝えにはちゃんとした理由がついていることも多く、大人になった今でもなんとなく安易に近づけない花です。
そんな理由からなのかたくさんの異名もあり、
死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、蛇花(へびのはな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)、など不吉な異名がつけられています。
彼岸花が普通にあぜ道に自生している理由
あんなに豪華け美しい花なのであまり見られなかったりお花屋さんに高額で販売されていてもおかしくないと思うんですが、普通にあぜ道に自生しています。
それは、昔の墓地が土葬だったころ、曼珠沙華を植えて、動物に墓地が荒らされないよう植栽したためです。墓地では虫除け効果を発揮したり、土葬後の死体に動物を近づけないために植えたとされます。
このように基本的には人が植えたものとされているんですが、あぜ道にも植えた理由として、田畑を荒らすネズミ、モグラ、虫などの動物が彼岸花の毒を嫌って近づけないようにさせるためでした。
彼岸花は有毒なので農産物ではなく年貢の対象外でしたので、救荒作物として、田畑や墓の草取りのついでに栽培され、どんどん増えて行ったと考えられます。
赤く美しい彼岸花(曼珠沙華)についてのまとめ
彼岸花には確かに毒がありますので、手で触ったり、毒抜きをせずに食べたりするととても危険ですが、とても鮮明な赤は私たちの目を楽しませてくれます。
昔の人もその美しさに目をうばわれ持ち帰ろうとし、何度も毒に犯されたんだと思います。
そんな経緯からこわい迷信が出来ていったんではないでしょうか?